2ヶ月ブログ更新をサボっていましたが、引き続き現場の様子です!
お盆前に左官屋さん達に荒壁を付けてもらったので、お盆休み中は荒壁養生期間です。気温も高い時期ですので、10日も経てば、ある程は乾燥してきます。
大工は外部の造作・床の下地組から始めていきます。
今回の外部仕様は、
北側・腰下鎧張り、腰上左官塗り
南側・左官塗り
東側・左官塗り
西側・赤特一杉板、真鍮釘打ち
となっています。
室内の温熱環境に配慮して、外真壁の箇所は内部大壁板張り・内真壁の箇所は外部大壁に断熱材(フォレストボード15厚)が入る仕様になっています。伝統工法を用いた家づくりでも、施主さまのライフスタイル・現代の暮らしを考える事はとても重要です。


鎧張りは、水切れがいいように段々に加工してあり、雨の湿気が多い日は木が膨れて隙間を閉じ、水の侵入を防ぐ。晴れて湿度が下がったら、木が収縮し隙間をあけ呼吸をするように空気を通す。無駄を省いた実用重視、地域の気候にあった大工技法、素晴らしい先人の知恵だと私は思います。


西面の妻側外壁は、すべて杉板張りです。夏の暑い西日・大雨時の雨掛かり等、風化や痛みのが来やすい環境に置かれている為、張替えが容易な「相シャクリ加工」となっています。永く住む家だから、部分的な補修・メンテナンス面も考慮して家づくりを進めます。
何と言っても石場建て・玉石基礎・草の生える地面、最高です!
どこかで目にした言葉ですが、「ただただコンクリートで地面に蓋をする事は、環境に対して思考停止した行為である」全くその通りだと思います。最近、小さな環境づくりについて考えさせられる事が多く、目下勉強中ではありますが、目の前の「家づくり」だけではなく全体を見渡せる視野を持ちながら「建築」に取り組んでいきます!