豊田の石場建て三 建前後編

地組みした梁行きの材達が自立したら、桁行きを納める前に通り芯を合わせます。

石場建ての場合、柱脚がフリーなので、この状態で10人程で持ち上げれば、建物位置をズラす事が可能です。若いメンバー達なので、勢いよく芯から行き過ぎる事もありました(笑)

ちなみに、今回のメンバーは愛知・岐阜・静岡・千葉より大工さんたちが応援に来て下さいました!20代後半〜30代前半の若手大工たちで石場建ての建前を行いました。伝統工法に携わる若手が増えてきている気がします(^^)

建物位置を決めたら、桁を納めていきます。継手は金輪継・追っ掛け大栓継がメインです。

同時にタイコ組みも納めます。桧の8m材を二丁、ドーンとLDKに掛け、その上にも4mを3丁掛けていきます。小屋組みに圧迫感がないように、径の小さいタイコ梁を選定しました。

屋根垂木は二寸×三寸の桧材。二重屋根になっていて、垂木→化粧野地板→断熱材(フォレストボード)→荒野地の順に施工しました。軒の出はしっかり1m出して夏の直射日光を遮ったり、雨が壁に当たる事を防ぎます。快適かつ家の寿命を長引かせる昔からの知恵ですね。屋根の仕上げは三州いぶし和瓦です。

このまま残しておきたい様な、軸組のみの美しい佇まいです。

これから左官屋さんによる竹小舞のえつりが始まります!

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