名古屋の石場建て六    建前

10月の秋晴れの中、名古屋の石場建ての建前を行う事が出来ました。今回集まったメンバーは愛知県・岐阜県で活動する20代後半~30代前半の若手大工達です。僕自身が卒塾生である『大工育成塾』時代の仲間も多数、応援に駆けつけてくれました!

伝統工法による、石場建て・木組みの為、構造用のボルト・合板の使用は一切ありません。込栓・車知栓・鼻栓などを使用して建てて行きます。この様な家の建前を一緒に出来る仲間がいる事を、嬉しく思っています。

材木を横に寝かせた状態で組み合わせていく『地組み』をして、フレーム状にしていきます。そのフレームをレッカーで吊りながら、起こしていき自立する様に部材をはめ込みます。

足固め・差鴨居などの『差物』が多い為、手刻みの段階で考えておいた、組み方の手順を間違えない様に、チームワークで組んでいきます。同時に貫もいれていくので、人手が必要です。

この建物の一つの特徴として、地棟を支える『棟持ち柱』が、地面からドーンと上まで通っています!みんなで地棟を納めてから記念の写真を一枚^_^日陰になってしまいましたが…

地棟は地松の直径一尺程の丸太。上に4寸×7寸の登り梁をのせる為、かなりの荷重がかかる事が予想されます。なので、地松を使用させていただき、持ち堪えてもらおうという事です。

建前の下準備・地組みに始まり躯体、大屋根、下屋と少々手の掛かる箇所もありましたが、無事に納める事が出来ました。木組みの面白さ・難しさ・次への課題、と色々と学びの多い建前でした。構造木材は、愛知の三河杉・岐阜の東濃桧・奈良の吉野松です。

次は左官屋さんによる竹小舞・荒壁塗りの工程に移ります。

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